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公務員制度改革関連法案 「三党合意」に基づく修正で継続審議へ

衆議院内閣委員会で審議されている国家公務員制度改革関連法案は、12月3日まで自民・民主・公明3党による協議が行われ、その「合意書」にもとづく法案修正と付帯決議を採択することとなりました。しかし、修正といっても国家公務員法「改正」案の附則に、2016年度までに年金支給開始年齢の65歳への引き上げに伴う「雇用と年金の接続のための措置を講ずることについて検討する」との一文を加えるのみで、「モノ言わぬ公務員づくり」の危険な狙いにはいささかも変更はなく、引き続き運動を強化することが求められています。 国公労連速報3001


8名の国会議員が国家公務員制度改革に対して質問

委員会の冒頭に質問に立った後藤祐一委員(民主)は、三党の修正合意が成立したことを紹介しながら、行革基本法12条(自立的労使関係)を宿題として残す形となったことを確認するとともに、再任用や定年についても合意形成を求めました。また、稲田担当大臣が変わっても、『級別定数関係事務に関する見解』は、政府見解であり、大臣が変わっても永続的にまもられるよう求め、原人事院総裁も、稲田大臣の見解を重く受け止めると発言しました。しかし、後藤委員が、菅官房長官に稲田担当大臣の見解を読み上げさせ、「稲田大臣の見解は政府としての見解である」と表明させるという一幕がありました。

また、後藤委員が、官僚が省庁毎の共通ルールを出すだけでなく国益のために働く幹部をつくることが必要であるとともに、公募についてできるだけ多く実施することを盛り込むべきと主張したことに対し、稲田担当大臣は、「内閣総理大臣が定める基準に基づき、内閣人事局が機動的・効果的な人員配置を行うと回答しました。

大島敦委員(民主)は、2009年から基本法案の骨格をつくってきた労使が向かい合い話し合うことで業務の効率化が図られるなど評価するとともに、公務員制度改革は、幹部600人、地方を含めノンキャリアの職員が30万人おり、やる気を持ってもらうような中身であることが必要であること、民間で働く経験の中で、人事については政治が介入すべきではないことなどを主張し、「600人の人事を内閣官房でつかさどることになるが、人事は好き嫌いでやられがち。公平性に気をつけてほしい」と政府による人事介入の問題点を指摘しました。

赤嶺政賢委員(共産)は、今回、労働基本権にかかわることが空白であると指摘し、労働基本権の代償に関わる級別定数を人事院から内閣人事局に移管する理由や、内閣人事局と人事院の意見が食い違う場合の対応はどうするのかと質しました。

人事院の意見には拘束力がない―稲田担当大臣―
稲田担当大臣は、政府一丸となって直面する政府の重要課題にスピード感をもって組織をつくり対応していくことが必要だと回答するとともに、人事院が意見を聞くこととなる労使には内閣人事局も含まれること、内閣人事局と人事院の意見が食い違う場合について、法的に人事院の意見には拘束力がないとし、最終的には総理が決定することになると回答しました。私たち国家公務員の労働基本権の代償機関である第三者機関である人事院の意見が「尊重」されないという非常に危険な状況であり、代償措置に介入していくような法案の問題点や、ILO条約にも違反しているなどの事実を明らかにしました。

「労働基本権回復について、まだ具体化する段階に至っていない」
杉田水脈委員(維新)は、法案とは直接関係ないにも関わらず、一般国民は疑問に思っているとして「身分保障されている公務員に労働組合は必要なのか」とか、自治労京都の機関紙を示しながら「勤務条件の改善が目的としながら、民主党支持と明記して政治活動をしている」などと、あからさまに公務員労働者を敵視する質問に終始しました。特定政党の支持を機関決定することの問題はあるとしても、憲法28条ですべての労働者に保障されている労働基本権すらふまえない姿勢は、自らの見識不足と日本維新の会の本質を図らずも露呈したといえます。

 山之内毅委員と松田学委員(いずれも維新)は、内閣提出の国家公務員制度改革関連法案は09年の「甘利法案」からも後退しているとして、民主党・みんなの党と共同で提出している対案や「幹部国家公務員法案」で打ち出している、幹部職員を特別職国家公務員とすることや課長までの降任を可能とする特別降任制度の創設、公募の数値目標設定、官民人材交流の拡大など、この間の主張を繰り返しました。稲田公務員制度改革担当大臣らの答弁も「これまでの議論をふまえて三党合意に結実したもの」として、内閣提出法案への理解を求めるにとどまりました。

大熊利昭委員(みんな)は、内閣人事局の事務権限に関わって「人件費予算の配分の方針の企画及び立案」にとどまらず、人件費関連の事務を一貫して所掌すべきと質したのに対して葉梨財務大臣政務官は「内閣人事局の方針にもとづき具体の積算、調整等は相当な事務量となることから財務省で行う」と答弁。また政官接触の記録を作成すべきとの質問に対し、公務員制度改革事務局の川淵次長が提出するとしていたペーパーはどうなったのかと詰め寄りました。しかし、政府側が用意していなかったため、委員長が一時速記を止める事態となりましたが、特定のフォーマットはないものの「速やかに提出する」ことで収拾されました。

村上史好委員(生活)は、自律的労使関係制度について基本法12条の規定をふまえ、これまで工程表の策定、パブリックコメントの実施、改革の全体像などを示して民主党政権時の関連4法案に至った経緯、さらに参考人質疑での早稲田大学島田教授の意見や、ILO勧告にも反しており、いつまでも先送りできない課題だと指摘、「具体的スケジュールを含め明らかにせよ」と迫りました。稲田大臣は「この間の経緯もふまえつつ意見交換会での議論や職員団体からの意見も伺いつつ検討してきたが、まだ具体化する段階に至っていないと判断し、今回は見送った。引きか続き、費用と便益を含め国民の理解を得られるよう検討していく」と述べました。

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